デジタルマーケティング
デジタルマーケティングの評価の指標となるKPIとは?KPIを設定するメリットとKGIの違いは何?
マーケティングや営業でよく用いられるデジタルマーケティングの評価の指標となるKPI。ここでは、KPIについてやKPIを設定するメリット、KPIの設定の仕方について説明します。
KPIとは?
企業のマーケティング部や営業部ではKPI という用語が多く使われています。KPIとはKey Performance Indicatorsという英語の略で、日本語では重要業績評価指標という意味です。
重要業績評価指標とは、目標の達成に向かってプロセスが適切に実行されているかどうかを計測する指標のことで、マーケティング部や営業部での新規顧客獲得数や新規受注獲得数などの目標を達成する上で重要な指標としてよく用いられます。
サポート管理部門などにおいても従業員満足度や顧客満足度など定量的計測が困難なものを定量化する際に用いられることがあります。
KPIは月次や週次、日次など一定の期間を定めた上で計測します。定められた期間毎にパフォーマンスが評価され、パフォーマンスが悪いと判断されたら対策を練ったり、改善策を策定して実施したりすることが必要となります。
例えば、企業サイト上で自社商品を1ヶ月で100件販売するという目標を立てるとします。目標とする新商品の販売を達成するためには、企業サイトへのアクセス数の増加などをKPIとして設定して、KPIが適切に実行されているかどうかを計測する必要があります。
目標達成のプロセスが適切に実行されている確認手段のKPIとしてCTRやCVR、CPC、CPAなどがあります。企業サイトへのアクセス数の増加を狙うならCTRを確認する必要があるでしょう。
CTRとはClick Through Rateという英語の略で、クリック率を意味します。インターネットユーザーが検索エンジンで何かしらのキーワードを入力すると検索結果が表示されますが、その検索結果の画面に表示されたうち、企業サイトがどれくらいの確率でクリックされているのかを数値で見ることができます。
インターネットユーザーが企業サイトに関連性が高いキーワードを入力し、検索結果に企業サイトが表示されているのにも関わらずCTRが低い場合、改善の余地があります。タイトルや説明文に魅力を感じない可能性を想定するなど、改善策を練ることができます。
WEB広告を出していたら、広告の表示回数に対するCTRも大事です。他にも、クリック単価を意味するCost Per Clickという英単語の略であるCPCの数値を知ったり、成果単価を表すCost Per Actionの略であるCPAで広告に効果があるかどうかを見極めたりする必要があります。
また、CVRも大事です。CVRとはConversion Rateの略で、コンバージョン率という意味です。コンバージョンとは、マーケティング業界ではWEBサイトにおける最終的な成果という意味で使われています。
何をもって最終的な成果とするかはサイトによっても異なります。情報提供サイトでは読み物の読了率や読者登録、製品の紹介サイトなら資料請求など、それぞれのサイトで目的としている成果地点を設けています。
当該例の場合、企業サイトに上での商品の購入に繫がった確率を数値で知ることが目的です。このように企業が立てた目標を達成するために様々なKPIを設定することができます。
KPIの設定するメリット
KPIの設定にはメリットがあります。各企業や企業内の各部門でKPIを設定する意味を理解していないと、KPIの効果は発揮されません。
KPIのメリットの1つに課題が明らかになることが挙げられます。KPIに基づく分析によって最終目標を達成するまでの過程における課題が見え、改善すべき点について対策を練ることが可能となります。
更に、達成すべき目標の達成水準が明らかになります。課題が見え、改善点を把握できたら、次の目標を設定しやすくなります。
また、チームが同じ方向に向かうようになるというメリットもあります。KPIを設定することで、最終目標までの中間過程で最終目標に向けて正しい方向に進めていることが可視化されますし、間違っていると判断されたら修正が可能です。
目標達成に向けてチームメンバーの意思が1つとなることで、チームがまとまります。
営業におけるKPIのメリットの例としては、営業部全体で1ヶ月の目標数値を決めたなら、KPIには個人のアポイント件数や成約率、リピート率、個人営業売上高などを設定できます。
個人売上率や成約率の低さ等の課題が見つかると、電話をかける件数や訪問件数を増やしたり、話し方を工夫したりなど改善を加えることができます。
KPIの目標が達成できた際は追加報酬を設定したりすることで、社員のモチベーションのアップにも繫がります。全員が全体目標達成のために1つとなって業務に取り組むことができます。
KPIの設定はメリットが多い一方で、KPIの設定数が多すぎたり、複雑すぎたりすると却ってデメリットになる恐れがあります。
KPIの設定の仕方とKPIとKGIの違い
KPIを設定するにはKGIについても知っておく必要があります。KPIと混同されることの多いKGIという用語は重要目標達成指標という意味です。
KPIが目標達成プロセスの管理に使用されるのに対し、KGIは企業全体の目標管理のために設定される数字です。端的に言うとKGIは最終目標を数値化したもので、KPIは中間目標の達成度を可視化したものだと考えればわかりやすいです。
KGIを達成するためには、まずはKPIを達成する必要があります。そのため、最終目標を達成するために中間目標であるKPIの設定が重要になります。
KPIの設定の仕方としては、まずはじめに全体目標としてKGIを設定、そこから逆算して無理のないKPIを設定することがおすすめです。
例えば、製造企業において看板商品の1ヶ月の売り上げ目標を現在の2倍の100万円に設定したとします。この1ヶ月100万円というのは最終目標で、KGIとなります。
このKGIが実現可能かどうか検討した上で、実現するために必要な中間目標であるKPIを設定します。現在の2倍の売り上げ目標を掲げたため、新規問い合わせ件数や新規商談件数、新規顧客獲得件数などそれぞれに現在の2倍の目標件数を設定します。
KGIとKPIは、過去の数字や成長率など既存の数値を鑑みた上で実現の可能性がある範囲で設定する必要があります。実現不可能な目標は、チームや組織の意欲低下を招き、むしろ逆効果となるので注意が必要です。
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