デジタルマーケティングは従来のアナログマーケティングとどこが違う?

従来のマーケティング手法とは?

マーケティング手法を大きく分けると、従来のアナログマーケティングと新しいデジタルマーケティングとがあります。

一般的な消費者に対しての宣伝や告知にも、企業の情報収集や営業用にも、どちらに対しても使われる手法です。

1920年代にアメリカの経済学者、ローランド・ホールが提唱した「AIDMAの法則」によると、消費者が商品を購入までの流れには、5つの段階があります。

AIDMAの法則によると消費者の購入までのプロセスは、「Attention(注意)は、商品の存在を知る」、「Interest(関心)は、商品に興味を持つ」、「Desire(欲求)は、商品を欲しいと思う」、「Memory(記憶)は、製品を思い出す」、「Action(行動)は、製品を購入する」の5段階になっています。

 

従来のマーケティングによる購入プロセス例

従来のアナログマーケティングでは、「Attention(注意)」の段階で消費者に商品を知ってもらうために、広告などで消費者の目に触れる機会を作ります。

「Interest(関心)」の段階では、消費者の興味を引き、商品の詳細や購入するメリットなどを、知ってもらいます。

「Desire(欲求)」の段階では、サンプルや詳しい資料請求、カタログの申し込み、セミナー参加などをとおして、商品に対して信頼を持ってもらいます。

「Memory(記憶)」の段階では、購入を考えている消費者に、DMの送付や電話での勧誘などを行います。

「Action(行動)」が、商品の購入です。

 

健康食品の従来マーケティング実例

例えば、新製品の健康食品のマーケティングには、「新聞の折り込みチラシを配布する」、「登録会員にDMを郵送する」、「健康セミナーを開催する」、「店頭での対面販売」、などの手法が併用して使われます。

サンプルの申し込みをしてくれた消費者に対して、電話での営業を行い、購入を促すこともよく行われています。

 

デジタルマーケティングの手法 とは?

デジタルマーケティングとは、インターネットやデジタルデバイスなどを利用した、マーケティングの手法のことです。オンライン上で消費者や顧客とのつながりを築くために、戦略をたててデジタル媒体やツールを活用します。

スマートフォンに代表されるデジタル機器やインターネットの普及につれて、デジタルマーケティング手法や戦略は、マーケティングの主流となりはじめました。

デジタルマーケティングに使われる主な媒体には、Webサイトや検索エンジン、SNS、メール、動画、などがあります。手法としては、サイト広告、Eメールマーケティング、オンラインカタログ、コンテンツマーケティング、SEO、ソーシャルメディアマーケティングなどが使われています。

 

デジタルマーケティングの実例

例えば、新製品の健康食品にデジタルマーケティングを活用するには、ランディングページを作成してから、SEOを行い検索順位をアップさせる手法や、ネット広告を配信して、ランディングページに誘導する手法などが使われることが多いです。

メルマガ登録会員に対して、期間限定のお得なキャンペーン情報を配信して、ネットショッピングでの購入を促す手法もよく使われています。

誰もが知りたいと思うような、健康情報のブログサイトを運営して、そのサイトのなかで新製品の健康食品を紹介するという方法もあります。

しかし、これらはデジタルマーケティングのごく一部にすぎず、他にもまださまざまな手法が使われています。

 

アナログとデジタルのマーケティングによる効果の違い

同じ商材をマーケティングする場合、アナログマーケティングとデジタルマーケティングでは、どのような効果の違いが出るのでしょうか。新製品の健康食品の例で、比較してみましょう。

従来のアナログマーケティングでは、健康食品を欲しいと思っている人のみを選んで、情報を届けることは困難でした。そのため、できるだけ多くの人に情報を届けることで、効果をあげようとしていました。

その結果、チラシの印刷代と新聞の折り込み代、DMの印刷代と郵送料金、セミナー会場の賃貸料、人件費、など多くの手間と時間、費用が必要になりました。さらに、興味のない人、必要のない人にとっては、無用のチラシやDMが届いていたのです。

消費者は自宅に届いたDMや折り込みチラシに記載された健康食品、セミナーで勧められた健康食品、など企業側から届いた情報をもとに、購入を判断します。アナログマーケティングでは消費者は、比較的受け身の立場なのです。

一方、デジタルマーケティングでは、消費者は自分の欲しいものを検索して、欲しい商品を見つけ出します。アイドマの法則にはなかった、「Search(商品について自ら検索する)」、「Comparison(他社の商品と比較する)」という項目が加わるのが、デジタルマーケティングの大きな特徴です。

インターネットでは類似の商品の比較検討が容易にできるため、消費者は十分納得するまで検討することが可能です。消費者は主体性を持ち、自分で選び見つけたものを購入できるため、より大きな満足感を得られるのです。

 

デジタルマーケティングのメリット

アナログマーケティングにはない、デジタルマーケティングのメリットとは何でしょうか。 一言で言えば、コストを低く抑えながら、効果的にマーケティングが行えることです。

インターネットを活用すると、マーケティングにかかる費用を低く抑えることが可能です。例えば、SEOやメルマガの配信、コンテンツ制作、SNS、オンラインカタログの配布などです。

それなりの予算をかけて制作する場合もありますが、予算を抑えようとすれば、担当者の工夫次第で低予算でのマーケティングが可能になるのが、デジタルマーケティングの魅力です。

また、デジタルマーケティングでは、自社のWebサイトの閲覧数や閲覧者情報を、詳細に把握することが可能です。閲覧時間、人数、訪問回数などを、リアルタイムに知ることができるため、消費者の反応をすぐに知ることができます。

そもそも、自社のWebサイトを閲覧するために訪問した消費者は、自ら訪問して来た人です。なんらかの興味を持っている人である可能性が、高いのです。

デジタルマーケティングでは、すでに興味のある人に対してアプローチができるため、従来のマーケティングよりも成功率が高く、効果的なマーケティングが可能になるのです。

 

 

関連記事

  1. デジタルポイントカードは無料で開始できる!LINEショップカードについて解説!

    デジタルポイントカードは、ポイントの管理もしやすく、集客促進のクーポン配信などもできる、便利なポイントシステムです。さらに、カードの印刷費やカードの在庫管理なども要らないため、経費が節約できるのも嬉しいメリットです。

  2. Eメールマーケティングではどんなタイミングでメールを配信するの?

    Eメールマーケティングで効果を上げるためには、開封率(読まれる確立)を上げることが重要です。Eメールは開封してもらえなければ、その時点で効果がなくなってしまうからです。

  3. IoTの発展によって可能になるマーケティングの事例は?

    IoTとは、モノがインターネットにつながる「モノのインタ-ネット化」と言われています。このIoTが発達すると、デジタルマーケティングの可能性も、どんどん広がっていきます。

  4. Webマーケティングとデジタルマーケティング、似ているけど違いはどこにある?

    パソコンや携帯端末でのインターネットが普及してから、消費者がWebサイトで情報を探すことや、買い物をすることが増えてきました。 Webサイトを中心媒体として、プロモーション活動や販売活動を行うビジネスが、成り立つようになったのです。

  5. マーケティングを自動で行ってくれるマーケティングオートメーション(MA)とは?

    近年企業のマーケティング活動において、自動化できるところは自動化しようという「マーケティング活動の自動化」が拡大しています。 このような自動化は、「マーケティングオートメーション」(Marketing Automation)を略して「MA(エムエー)」と呼ばれています。

  6. デジタルマーケティングで得たデータを分析して成果アップにつなげよう!

    デジタルマーケティングでは様々なデータを得て、解析し、活用します。ここでは、得られたデータの分析方法やその効果について説明します。

ページ上部へ戻る
Close Bitnami banner
Bitnami