コンテンツマーケティング
コンテンツマーケティングにおける消費者の購買行動とは?
消費行動モデルとは?
人はそれぞれ性格や興味が異なりますが、人がモノを購入するまでのプロセスは、ある程度似ています。
消費行動モデルとは、「消費者がモノやサービスを購入するときに、どのようなプロセスを経て購入するのか」をモデル化したものです。
消費者の心理を解き明かした消費行動モデルは、1900年代からアメリカで提唱されてきました。しかし、その後社会環境が変化すると、それに伴い消費者の行動や心理もまた、変化してきました。
AISAS(アイサス)の法則とAISCEAS(アイシーズ)の法則
インターネットが普及した後の消費行動のモデルが、「AISAS(アイサス)の法則」と「AISCEAS(アイシーズ)の法則」です。
「 AISAS(アイサス)の法則」は、Attention(注意)→Interest(興味・関心)→Search(検索)→Action(購買)→Share(情報共有)という、5段階の頭文字から取られました。
インターネットの普及により、今までには無かったSearch(検索)とShare(情報共有)が、消費行動モデルに加わっています。
「AISCEAS(アイシーズ)の法則」は、AISAS(アイサス)を詳細に説明したもので、Attention(注意)→Interest(興味・関心)→Search(検索)→Comparison(比較)→Examination(検討)→Action(購買)→Share(情報共有)、という7段階になっています。
AISAS(アイサス)に、Comparison(比較)とExamination(検討)という段階が加えられています。
DECAX(デキャックス)の法則とは?
2015年ころからは、コンテンツマーケティングの時代が到来しました。そして、最新の消費行動モデルとして提唱されたのが、「DECAX(デキャックス)の法則」です。
「DECAX(デキャックス)の法則」は、Discovery(発見)→Engage(関係)→Check(確認)→Action(購買)→eXperience(体験と共有) 、という5段階になっています。
コンテンツマーケティング時代の消費行動モデルであり、「AISAS(アイサス)の法則」と「AISCEAS(アイシーズ)の法則」にあった、Attention(注意)やInterest(興味・関心)が、「DECAX(デキャックス)の法則」では、Discovery(発見)やEngage(関係)へと、大きく変化しました。
これは企業側の都合により変化したのではなく、消費者の行動が大きく変化したことによるものです。それに伴い、今までの企業側から消費者側への有効なアプローチ方法も、大きく変わりました。
コンテンツマーケティングの消費行動の特徴
インターネット以前は、消費者は企業側から発信される広告や、店頭から以外の情報を得るのが難しい時代でした。そのため、消費者は比較的受け身の状態でした。
インターネットの普及に続いて、スマートフォンなどのモバイル端末が、消費者の生活に浸透していきました。そのため消費者は、いつでもどこでも知りたい情報を探す手段を、手に入れたのです。
インターネットやスマートフォンから、簡単に情報を得ることが可能になった消費者は、悩みを解決する方法や知りたい情報を、積極的に探し始めました。
そして、企業に押し付けられる情報ではなく、自分で発見した情報を好むようになってきました。Webサイトなどで有益な情報を見つけると、その情報発信元の企業との信頼関係を深めていき、納得した上で購入に至ります。
そして購入の体験は、口コミやSNSなどで他の人と共有するという流れになっています。
例えば、安全な離乳食が欲しいお母さんは、どんな離乳食がいいのか、情報検索をして探します。商品説明が少ないショッピングサイトだけでは情報が不足しているため、信頼できる情報が掲載されたサイトを探します。
アトピーや農薬、添加物、食べさせてはいけないものなど、離乳食の詳しい情報を掲載したWebサイトを見つけると、そのWebサイトへの信頼が芽生えます。
そしてそのWebサイトで紹介する離乳食は、信頼できると感じます。検討して購入したいと思った場合には、購入に進み、満足した場合や不満な点は他の人と口コミなどで、共有したいと考えるのです。
コンテンツマーケティング時代の消費行動への有効な施策とは?
DECAX(デキャックス)の法則では、どのような施策が有効なのでしょうか。「寝具販売企業」と仮定して、具体的にご紹介します。
Discovery(発見)の段階では、企業から消費者に広告を届けるのではなく、消費者に企業を見つけてもらいます。そのためには、会社案内のWebサイトだけではなく、情報サイトやECサイト、公式SNSアカウント、ブログなど、複数の方法で情報を発信します。
消費者に発見してもらいやすくするためには、SEO対策や検索キーワード数のリサーチも有効ですが、大切なのは企業側の都合を発信するのではなく、消費者の悩みを解決する情報や消費者の利益になる、信頼できる情報を発信することです。
寝具の場合には、眠りに対する悩みの原因や改善方法などの情報も有効です。「眠りが浅い」、「朝起きると腰が痛い」などの悩みが改善する情報を、提案する方法もあります。
また、寝具を洗う方法や寝具収納法などの生活便利情報は、消費者が何度も訪問したくなる、知りたい情報のひとつです。消費者の信頼感が深まると、マールマガジンへの登録などを経て、少しずつEngage(関係)ができていきます。
Check(確認)は、消費者が本当にコンテンツや商品を信頼していいのか、確認をする段階です。売りつけたいだけの企業だと思われると、消費者は離れていきます。押し付けるような広告感がないか、確認をしましょう。
Action(購買)の段階で、購入した消費者は、eXperience(体験と共有)へと続きます。購入した感想や使用感などを、消費者が共有しやすい仕組みを作りましょう。商品の口コミをECサイトに投稿できるようにする方法、SNSへの投稿を促す方法なども有効です。
消費者が体験を共有すると、新しい消費者に発見されるきっかけにもなります。DECAX(デキャックス)の法則は、購入して終わるのではなく、共有から新しい発見へと継続していくようにすることが大切なのです。
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